
私が実践しているグレーゾーンの子供の
子育てについて書いていきます。
発達障害は「個性の一つですよ」なんて言葉を聞いたことはありませんか??
響きはキレイに聞こえるかもしれませんが、時には個性ではなく「妨害や迷惑」という形で簡単に片付けられてしまうこともあります。
そうならないためにも、ここではグレーゾーンの発達障害児が楽しく伸び伸びと過ごせるよう、小学校入学前の心得について紹介していきますね!!
また、わたしが実際に体験した早期療育の大切さにも、お伝えします。
もくじ
発達障害グレーゾーンの特徴とは??
発達障害には、軽度から中度の知的が伴う重度のものまでが存在します。
現代では、アスペルガー症候群や高機能自閉症など、診断名に基づいて分類するケースは減ってきていますね。
逆に、境界線を設けない連続体(スペクトラム)として捉える場合が多いです。
それとは別に、グレーゾーンと呼ばれる子どもたちも大勢います。
そもそも発達障害の症状は人により異なります。
ですから、“グレーゾーンの特性にもコレというものは無くて”、その子によって症状や困りごとも違うんですよね。
例えば、ADHD(注意欠陥多動性障害)の典型的な症状には、
- 不注意
- 多動性
- 衝動性
の3つの特性があります。
子どもが多動性かつ衝動性のタイプだった場合、授業中に歩きまわったり、教室から抜け出したりなど、たびたび担任の先生や学校から指摘をされることがあります。
また、些細なことでカッとなってしまうため、友だちと衝突することが多く孤立しやすいという面もありますね。
「うちの子は明らかに行動がおかしいな??」と親御さんが気付くこともあるのですが、知能に問題がなく話し方も流暢な子どもは発達障害の診断が難しくて、少しやんちゃな子という認識で片付けられてしまうこともあるのです。

これが、いわゆるグレーゾーンと
呼ばれる子どもたちなんです。
発達障害グレーゾーンは周囲から理解されにくい。
グレーゾーンと呼ばれる子どもたちには、既に発達障害が診断されている場合もあれば、親御さんが障害の特性に気付いていない場合もありますね。
グレーゾーンの子どもは、比較対象者がいない家庭の中ではほとんど気付かれることがないため、発達障害の要素があるにも関わらず見落とされやすいとも言われています。
または、親御さんが気付いていたとしても、“認めたくないがために発達検査を拒んでいるケース” もあるでしょう。
しかし、小学校のような集団の中へ入ると、程度の差はあるものの周りの友だちと違いがあることが明らかになっていきます。
例えば、家では落ち着きがない子どもであっても、学校のように集団生活が基本となる場所では先生の言うことを理解しある程度はピシッとできるものです。
グレーゾーンの子どもは、思い立ったらすぐに行動へ移す傾向があるため、周囲から「自分勝手な子」と誤解をされてしまうことも多いのです。
このように、発達障害のグレーゾーンの行動は周囲に理解してもらうことが難しく、時には適切な指導を受けられないまま進級するケースもたくさんあるんです。
診断がおりている場合の学校側の対応
何らかの発達障害、または発達障害の要素があるグレーゾーンと既に診断されている場合は、学校側へ伝えることで理解が得られ手厚いサポートを受けることができます。
もちろん、発達障害であることを担任の先生が周りの保護者へ説明することはありませんので、そこの部分は安心してください(昨今の風潮として、個人情報保護法でガッチリ守られないとバッシングを受けますからね)。
学習面や生活面での困りごとについても、子どもが理解しやすいよう丁寧な指導が行われるので、自立に向けた訓練にもなりますよ。
親が気付いていない場合の学校側の対応
子どもに発達障害の要素があったとしても、全くもって気が付いていない親御さんもいます。
このようなケースの場合では、他児を巻き込むような怪我やいじめなど、余程のトラブルが頻繁に起こらない限りは学校側から知らされることはほぼ無いでしょう。
学校側も家庭の事情や子どもの発育については、簡単に触れられないのが実状ですからね。
言い方が少し悪くなってしまい恐縮ですが、グレーゾーンの子どもが適切な指導もなされないまま放置されると、健常児が被害を受けるだけでなく、学級崩壊へ陥るケースも少なくないのです。
しかし、授業が進まないほどの迷惑行為など、クラス全体に悪影響を及ぼす場合は別の保護者からクレームや相談という形で学校へ連絡が入ることもあります。
その場合は、学校側から個人指導がなされたり、療育へ通うよう促されるケースもありますね。
親は気付いているが認めない場合の学校側の対応
子どもに発達障害の要素があったとしてもなかなか認められない・・・という親御さんも多いのではないでしょうか。
グレーゾーンのように症状が軽度の子どもは、多少の困りごとはあるものの社会で上手く生きて行くことが十分可能です。
そのため、大丈夫だと信じたくなる気持ちもわかります。
しかし、発達障害やグレーゾーンの症状は皆バラバラ。
コミュニケーションが上手く取れず孤立してしまう子もいれば、コミュニケーション能力が高くて大勢の友だちと問題なく遊べる子もいるんです。
また、計算が苦手(学習障害)でテストに影響してしまう子は、自分では解決することが難しいので本人が一番苦しいはずです。
例えば、高学年になるにつれて算数の計算問題も複雑化しますよね。
親御さんが子どもに現れる特性を理解してあげて、学校や社会と連携を取ることができれば、担任の先生が指導しやすくなって改善できる問題も多数あります。
この苦手な分野にいち早く気付いて、まずは親御さんが環境を整えてあげることが大切なのです。
誰のせい?グレーゾーンの子供と、我が子が喧嘩。親の複雑な気持ち。

グレーゾーンの子と、我が子が喧嘩してしまったケーススタディです。
発達障害グレーゾーンと呼ばれる子どもたちは、こだわりが強く融通が利かない面もありますが、友だちと一緒に遊ぶことが「楽しい」ということをちゃんと理解しています。
ですから、皆と同じように学校へ通って授業もするし、休み時間には体を動かしてごく普通の日常生活を送れます。
しかし、年齢が幼い未就学の頃は何となく上手くやれていたことも、小学校へ入学すると友だちとトラブルを起こしやすくなったり、周囲からは自分勝手な子と誤解されたりと、行動面で躓くことが増えていきます。
たとえば、これは実際に起きてしまった我が家のお話ですが、とても参考になるはずなので紹介しますね。
我が子(次男年長児)が公園で遊んでいたときのことです。
近隣の小学校へ通う1年生の男の子と一緒に遊んでいたのですが、些細なことから喧嘩。

内容は、本当に小さなことです。
↓ ↓ ↓ ↓ ↓
相手の男の子:『鉄砲ちょーだい!!』
我が子(次男):『嫌だ!!』
延々と繰り返す・・・
このようなやり取りが続いたらしいのです。
ただの口喧嘩では収まらず、今度は石を持った男の子が我が子を追いかけてきました。
我が家の自宅が公園の目の前ということもあって、急いでお家に逃げようと走りましたが、男の子に追いつかれて投げた石が後頭部に的中してしまいました。
後頭部からは流血。
すぐさま泣き叫ぶ我が子を連れて病院へ行きました。
幸い大事には至らずに済んだのですが、後頭部を数針縫うケガを負いました。

実際の写真はこちら↓で、
付着した血が服に黒いシミとして残っています。
この画像を掲載しようかどうか迷いましたが、
療育の大切さを伝えたいので貼っておきます。
このときの私の心境はというと、当然「はらわたが煮えくり返る思い」です。
大切な我が子ですから、子を持つ親御さんなら皆そのような気持ちになるでしょう。
怒る気持ちをグッと堪えて相手側の親御さんや学校と連絡をとり、今後の子どもへの指導を強化する方向で解決することになりました。
が、しかし、後から耳に入った情報では、相手の男の子には普段から友だちを蹴る・叩く・物を投げるなどの行為が幾度となく見られることがわかりました。
これは、発達障害のADHDではなかったとしても、傾向が見られる時点でグレーゾーンにあてはまるわけです。
私は「やっぱりな」と思うと同時に、このような対処の仕方で男の子の行動が治まるとは思えませんでした。
さらに、我が家の置かれた状況がもし逆の立場だったら??と考え始めたのです。
というのも実は、我が家の長男(小学二年生)は乱暴な面こそ見られないものの、発達障害児(グレーゾーン)だからです。
傷付けられる側はもちろんですが、傷付けてしまった側も苦しい思いになりますよね。
石を投げる行為や相手を傷つける行為は絶対に許されることではありませんが、相手側の男の子が「なぜ、石を投げてしまったのか??」という心の奥底にある心境を理解することができたなら、このような状況には至っていないのかもしれません。
今回、石を投げてしまった男の子は、おそらく鉄砲を貸してくれないことに腹を立て、感情のコントロールができず怒りを我が子へぶつけてしまったのです。
発達障害は脳が上手く働かない先天性の病気です。
なので、時には感情のコントロールが難しい場合もあるんですよね。
発達障害の根本的な完治はできませんが、親御さんが子どもの特性を理解し環境を整えてあげることで子どもは安心して過ごすことができます。
さらに、子どもが療育で適切な指導や訓練を受けることで、生活への不自由さを減らし集団生活に適応できる力を身につけることも可能です。
親御さんがいち早く子どもの症状へ気付き、男の子が適切な療育指導を受けられていたならば、このようなトラブルを防げたのではないでしょうか。
発達障害グレーゾーンは療育で伸びる!!

早期療育はとても重要だと思います。
【療育内容】
- 身辺自立訓練:衣類脱着の練習やお片付けなど習慣化させることで自立を促す。
- 言語療法(ST):絵カードを用いて語彙力を伸ばす。会話するトレーニング。
- 作業療法(OT):体を動かすことで指先や体幹を鍛える。人との関わり方をトレーニング。
- 五感の体験:リトミックや水遊び、粘土、粉を用いて感覚統合のトレーニング。
ここで、発達障害の要素はあったとしても、『障害というほどではないのだから療育は必要ないんじゃないの??』と思う親御さんも多いのではないでしょうか。
親御さんの目には “少し手のかかるやんちゃな子” と映ることもあるかもしれません。
でも、友だちと上手く関わることができず、本人が辛そうにしている場合は療育へ通うことをおすすめします。
療育では、家庭や学校での子どもの様子を聞き取りしながら、その子の特徴に合った様々な訓練を取り入れて指導が行われます。
現代は、早期療育に力を注いでいる地域が増えています。
幼児期の早いうちから療育へ通うことで、コミュニケーションの取り方や困った時の対処法など、子どもの気持ちもケアしながら成長を促すことが可能ですので。
まずは、親御さんが療育の必要性を理解し、子どもが無理なく集団生活に馴染めるよう環境を整えてあげましょう。
【合わせて読みたいオススメ関連記事】
⇒ 療育とは何か?我が家の費用や療育内容のケーススタディー。
⇒ 療育手帳のメリット・デメリット体験談|割引サービスや年金などについて
発達障害グレーゾーンの小学校入学準備
【我が家の入学準備項目】
- 療育へ通う ⇒ 社会へ適用するための総合的な訓練を開始
- 正しい接し方や対処法を学ぶ ⇒ 療育センターや児童相談所へ相談し家庭で実践
- 学校見学をする ⇒ 校長先生とのお話、学校の特徴などを把握
- 生徒数やクラス人数を把握する ⇒ パニックに備えて人数を把握(生徒数の少ない学校を選ぶ親御さんもいます)
- 通学路を一緒に歩いて覚える ⇒ なるべく1人で歩いて通えるように練習する(同伴も可)
そして、グレーゾーンの子どもを育てる親御さんは学校選びも気になりますよね。
特に気になるのが、自分の子どもが「普通学級に通えるのかどうか」ではないでしょうか。
結論から言うと、グレーゾーンの子どもであっても、それほど支援を必要としていない場合は普通学級に在籍することも可能です。
ですが、グレーゾーンの子どもたちは環境の変化に弱い傾向があります。
小学校という新たな環境に慣れるまでに時間がかかるため、不安な気持ちが情緒面に現れてくる場合があるのです。

そうならないためにも、
入学前に準備をして子どもの不安を
できるだけ軽くしてあげましょう。
ここで言う準備とは、机やランドセルなどの学校用具を揃えることではありませんよ。
事前にイメージトレーニングをして、親子で精神的な負担を減らし学校へ通いやすくするという意味です。
上記でも説明した通り、我が家の長男は発達障害ですが、学校見学へ行って同じ療育へ通う親御さんたちと情報交換することで、子どもに合った就学先をスムーズに決めることができました。
我が子の場合は、大勢の人を見るとパニックを起こして泣き叫ぶことがありましたので、事前に学校を下見して「ここは安全な場所だよ」と不安を取り除いてあげられたのも良かったですね。
ぜひ、参考にしていただけると幸いです。
自分の子どもが発達障害かもしれない?グレーゾーンの子育て。
自分の子どもが発達障害かもしれないと感じたら、まずは療育機関や保健センターへ相談をしましょう。
母親の直感というのは案外侮れないものですからね。
そして、我が子が発達障害と診断されたのは3歳ですが、2歳頃から徐々に症状が顕著になった気がします。
初めは言葉が遅い子なのだろうとそこまで気にはしていなかったのですが、交通標識に興味を示したり、教えてもいない平仮名を覚えたりなど、言葉が遅いわりに発達している部分が増えていきとても違和感があったのです。
その後の発達検査で知ったのですが、我が子は『できること』・『できないこと』の差が大きい凸凹発達だったのです。
これは発達障害特有の症状で、グレーゾーンの子どもにも当てはまりますね。
3歳半頃から始めた療育も、初めのうちは目に見えた効果が感じられず半信半疑でした。
しかし、療育スタッフの温かい指導と子どもの頑張りで、縄跳びや跳び箱、鉄棒もクリアできるまでに成長しました。
このように、グレーゾーンの子どもであっても、関わり方を工夫し興味のあることを追求すれば、グングン伸ばすことができるのです。

子供の成長を信じて継続していきましょう。
【1】ダメなことは駄目!一貫した姿勢を見せること。
子どもが泣き出すと周囲に迷惑がかかってしまうからといって、ついついその場しのぎの対応になってしまいがち。
常識ある行動をとりながらも、できるだけ一貫した親の姿勢を見せることが大切です。
甘やかしたくなる日もあるかもしれませんが、ダメなものは駄目!と言える勇気を持ってください。
【2】失敗しても褒める。
小学校へ入ると、苦手な分野がより一層目立つようになっていきます。
例えば、周りのお友だちが簡単に乗れた自転車も、グレーゾーンの子どもが乗れるようになるまでには時間がかかる場合があります。
そんな時は、焦らず失敗を笑顔で見守りましょう。
親御さんがたくさん褒めてあげることで、子どもは自信が持てるようになります。
【3】興味のあることはとことん追求して伸ばす。
発達障害の子どもは『興味のあるもの』と『興味のないもの』がハッキリと区別されている場合が多いです。
例えば、我が子のように漢字に興味がある場合は、自分の気が済むまで漢字を書き続けしっかり記憶していくものです。
このような場合は漢字検定に挑戦し、合格した時の喜びを通じて自信へ繋がるように促していくことも有効ですね。
【4】ゲームやスマホは時間を決めてルールを守る。
現代はスマホで気軽にゲームができる時代です。
室内遊びがダメなわけではありませんが、ゲームに一度集中してしまうと時間を忘れてやり続けてしまうから恐ろしいのです。
発達障害の子どもは気持ちを切り替えることが苦手なため、声をかけてもゲームを止めることができなかったり、今日中にやらなくてはいけないことを忘れたり、時には自分の好きな時間(ゲーム)を奪われたことに腹を立て癇癪(かんしゃく)を起こしてしまうこともあります。
どうしてもゲームをしたいときは、時間を決めてルールを作ってあげると効果的ですね(発達障害児じゃない子供でも同様ですが・・・)。
ゲームを取り上げられて子どもが泣いたりわめいたりしても、毅然とした態度で接していきましょう。
まとめ-発達障害児(グレーゾーン)の小学校生活
発達障害と診断されていない場合であっても、要素を持ったグレーゾーンの子どもは療育指導を受けることをおすすめします。
適切な指導を受けながら訓練を続けることで、子どもと親御さんの困りごとを減らし、小学校へ適用する力を身につけることができますよ。
小学校入学前の心得として参考にされてくださいね。
【合わせて読みたいオススメ関連記事】
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