
看護師に言わせると・・・
そもそも、熱中症にならないようにすることが一番大切ですが、
もし万が一、熱中症になったらどうするべきか??
特に、食事や飲み物の選び方はむずかしいでしょう。
そこで、看護師のわたしが、熱中症になったら選ぶべき食べ物や飲料について解説をします。

正しい栄養補給の方法を学び、もしもの時のために知識をつけておきましょう。
熱中症になったら・・・食事はどうする??
熱中症が重症の場合、意識を失うこともあり、軽症の段階で早めに気が付いて応急処置をする必要があります。
何よりも熱中症にならないために、適切に予防・対策をすることが大切。
しかし、熱中症になってしまった場合には、どうしたら良いのか??
今回は、熱中症になった場合の食事や飲み物について、看護師のわたしがお話をしていきます。
無理に食事をする必要はない

無理に食べようとする必要はありません。
まず、熱中症では、吐き気やおう吐の症状が現れたり、食欲がなくなったりすることがあります。
気分が悪く「食べたくない」と感じている場合には、無理に食事をする必要はありません。
また、そういった人に対して、ついつい優しく食べさせてあげようと思いがち。
でも、無理に食べさせるのも避けましょう。
そして、食事ができない場合には、水分補給をこまめに行いましょう。
ただし、飲んでも吐いてしまうような場合には、病院への受診が必要になってきます。
もちろん、自分の力で水分を摂れない場合や意識がない、反応がおかしいというような重症の場合には、病院への搬送が必要になります。
とは言え、ほんの少しでも不安を感じるようであれば(たとえそうでなくても)、病院で専門医による診察は受けておくのがベストです。
症状が軽度で食欲があれば少量から
もしも、「食欲がある、または、回復してきて何か少し食べたい」といった場合には、「アイスクリームやプリン、ゼリー、スープ」などの食べやすいもので少量ずつ食べてみましょう。
体温が安定してきて、もう少し食べたい気持ちが出てきたら、おかゆや煮込みうどんなどの消化に良いものを少量ずつ食べるようにしてください。
急激に通常の食事量に戻してしまい、たくさん食べることはカラダへの負担となってしまいます。

体調を見ながら、無理をしないことを心がけましょう。
熱中症になったら・・・飲み物はどうする??

水分補給の仕方も大切な注意点があります。
一番大切なのは、こまめな水分補給
熱中症では、脱水症状を起こしているため、失われた水分を補給する必要がありますね。
しかし、熱中症の時には、水だけではなくカラダの塩分やミネラルも失われています。
そのため、急にたくさんの水を飲むと、カラダのミネラルバランスが崩れてしまい、熱中症の症状がさらに悪化してしまうこともあります。
さらには、水分を一度にたくさん補給しても、多くは吸収されずに排泄されてしまいます。
なので、こまめに水分を補給することが大切なのです。
こまめな水分補給の仕方とは??
通常は、コップ一杯程度の水分を1日に8回程度、計画的に補給することが望ましいとされています。
熱中症のときにも一気にたくさんの水分を摂るのではなく、少しずつ、水分を適宜補給すべきです。
また、飲み物の温度は、体温に近い温度の方が吸収が良いとされています。
ですが、苦痛が無ければ、飲みやすいお好みの温度でOKですよ。
そして、熱中症になった場合には、冷たい飲み物が胃の表面から熱を奪ってくれる役割もあります。
様子がおかしい場合は無理に飲ませない
ただし、「意識がない、反応がおかしい」という重症な場合には、無理に水分を飲ませようとすることは避けましょう。
また、吐き気やおう吐といった症状がある場合にも、「無理して飲む、または、無理やり飲ませる」のもやめましょう。
こうした人に水分を無理やり飲ませようとすると、水分が誤って気道に入ってしまうなどして危険なのです。
水分が摂れないような場合には、医療機関に相談・受診をしましょう(そもそも、意識がないような場合には、すぐに病院への搬送が必要です)。
熱中症のときの飲み物
熱中症の症状が軽度であり、自分で水分を摂取できる場合には、こまめな水分補給で回復を待ちましょう。
もちろん、回復を待つとはいっても、病院に罹ることをオススメします。
また、熱中症になってしまった場合には、単に水を飲むのではなく、塩分も補給をすることが大切です。
食塩水は自分でも手軽に作ることができて、水1リットルに対して食塩1~2グラム程度が目安ですね。
加えて、砂糖を少し混ぜてあげると、失われた糖分を補うことができ、回復の手助けにもなります。
さらに、砂糖には水分や塩分の吸収を良くする効果もありますので、砂糖もいっしょに加えておくと良いですね。
もちろん、市販のスポーツドリンクや、経口補水液を利用することも、手軽でおすすめです。
加えて、塩分や糖分の補給には、塩飴などを利用することも手軽で便利ですね。
水分補給には避けた方が良い飲み物

コーヒー系、アルコール類、栄養ドリンク剤はダメですね。
〈カフェイン〉
一部のお茶やコーヒーなど、カフェインの含まれる飲み物は、利尿作用によってかえってカラダの水分が失われてしまいます。
つまり、水分補給には向いていません。
カフェインが含まれている清涼飲料水などは避けましょう。
〈アルコール〉
アルコールも利尿作用によって、飲酒した以上に水分が尿として排泄されてしまいます。
また、体内でアルコールを分解する際に水分が必要なことなどから、水分補給の目的には適していません。
アルコールは脱水症状を悪化させてしまいますので、避けましょう。
〈熱中症に栄養ドリンクは利用していいの??〉
栄養ドリンクは、一般的にはカフェインやアルコール分が含まれているものも多いため、利尿作用の観点から「水分補給」としての利用には向いていません。
しかし、栄養補給という意味で摂取したい場合には、少量ずつ試してみても良いでしょう。
ただ、体調が悪く弱っているときには、カフェインやアルコール、そのほか含有成分が刺激となります。
そして、胃腸に負担をかけることもありますので、吐いたり下痢をしたりしているときなどには、避けた方が無難ですね。
熱中症対策の食べ物・飲み物
普段の食事からも熱中症予防を!!

栄養バランスが大切なのは言わずもがなですが、
特に摂っておきたい栄養についてです。
ここでは、熱中症対策の食事として、意識したい栄養成分を紹介しておきますね。
- ビタミンB1 「炭水化物をエネルギーに変える働きがあり、豚肉、大豆製品(味噌や豆腐など)、玄米などからとれます」
- ビタミンC 「免疫力を高める働きがあって、赤ピーマン、緑ピーマン、ブロッコリー、キウイなどを食べるとよい」
- 水分やミネラル 「きゅうり、トマト、ナス、スイカ、メロンなどが豊富です」
もちろん、食事はこれらだけを摂れば良いというものではなく、バランスが大切です。
普段から、三食バランスの良い食事を心がけ、熱中症に負けないカラダづくりをしておくのも大切です。
また、飲み物についても、長時間外出するような日の朝はコーヒーや飲酒、栄養ドリンクは控えておくと良いでしょう。
熱中症になった場合にも・・・
もし熱中症になった場合、食欲が回復してきているならば、先ほど紹介した食事を参考にして無理なく食べられるもの・食べやすいものなどを少しずつ取り入れてみるのも良いでしょう。
特に、吐き気やおう吐があるうちは、無理して食べようとする必要はありません。
消化に良い食事から少しずつ食べる量を増やしていき、体調を見ながら普段の食事へと戻していきます。
普段の食事では、さきほど紹介した熱中症対策の食事などを取り入れながら、こまめに水分補給をしましょう。
やはり、普段の生活からも、熱中症対策をしていくことが最良の判断ですね。
【まとめ】熱中症になったときの食事・飲み物選びのポイント

いかがだったでしょうか??
熱中症は、重症になると意識を失ってしまうなど、重大な症状を招くこともあります。
そのため、熱中症にならないように予防・対策をすることが最も大切です。
そのことをふまえた上で、今回は熱中症になってしまったときの食事と飲み物についてのお話をしてきました。
しかし、それでも自分で水分を摂ることができないほどの熱中症になった場合には、病院への受診が必要です。
症状が軽度の場合には、こまめな水分補給をするなどの対策が可能となりますが、やはり、油断は禁物なのが熱中症。
ほんの少しの不安があったり、たとえ心配がなかったりしても、素人では大丈夫かどうか判断できませんからね。
ですので、病院への受診を積極的に選んでくださいね。

以上の内容をまとめると、
\ポイント/
- 吐き気やおう吐があるうちは、無理をして食事をする必要はない
- こまめな水分補給~食塩水(水1リットルに対し塩1~2グラムと砂糖適量)
- 体調が回復してきたら、少しずつ消化の良いものから食べてみる
- 熱中症対策の食事(ビタミンB1、ビタミンC、水分やミネラルの多い食材)を取り入れる
※水分を飲んでも吐いてしまうような場合には病院を受診しましょう。
ぜひ、熱中症になってしまった場合の食事や飲み物について、参考にしてみてくださいね。
そして、普段から熱中症の予防や対策を心がけましょう。
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