子どもが発達障害、もしくは発達障害の要素を持つグレーゾーンであると診断された時、
「療育」をすすめられる場合があります。
ですが、「療育とは何か??」って、はじめての親御さんにとって、わかりにくいコトばかりだと思います。
そこで、本記事では、
などを、我が子の体験談をもとに紹介します。

ケーススタディーを知ることで、
イメージをつかみやすくなります。
ぜひ、参考にしてくださいね!!
もくじ
そもそも、療育とは何か?かんたんに説明します。

シンプルに療育を解説しますと・・・
療育とは、何らかの障害を抱える子どもが社会的自立を目指して訓練する教育のことです。
発達が遅れている子ども達は、同じ年齢の子どもと比べて言葉の理解が難しかったり、指先の使い方が不器用だったりと、外部のサポートが必要な場合があります。
そこで、療育の目的とは、
【子どもの成長過程で見られる躓きを早期に発見し、
子どもが生きやすくなるよう支援すること】
ですね。

まずは、
親御さんがしっかり受け止め理解し、
子どもの成長を促してあげることが大切ですよ。
療育で得られる効果とは何があるの??
療育施設で訓練を受けることが決まったら、事前に指導員が親御さんへ聞き取り調査を行います。
調査内容は、主に発育の記録(母子手帳)や親御さんが感じている子どもの困りごとなどを把握し、その子に合った訓練のカリキュラムを計画していきます。
また、定期的に指導員と親御さんの面談を設けることで、子どもの苦手な分野を明確にし、克服・改善に向けて再び訓練が行われるようになります。
療育で様々な訓練を受けるようになると、すぐに効果は現れなくても「子どもは着実に成長している」と親御さんも実感できるようになりますよ。

こちらのリストが主な療育効果です。
↓ ↓ ↓
【療育で得られる効果】
療育にかかる費用はいくらぐらい??

我が子のケースでは、
療育費用を累計計算したら “合計4万円” でした。
さて、療育と一口に言っても、訓練の内容や取り組み方は地域や施設によって違います。
そのため、療育へかかる費用も国で統一されているわけではなく、施設によって異なるんですよね。
我が家の地域では、療育費用を行政が全額負担してくれるので、無料で利用することができます。
だけど、父母会費は別途(任意)支払わなければいけないため、年間3,000円程度かかっていましたね。
他にも、定期的に歯科チェックが行われるのですが、我が家の地域ではこちらも行政が負担してくれていました。
発達障害児だから虫歯になりやすいというわけではありませんが、特性によって聴覚過敏が強い子どもの場合、「キーン」という歯医者さん特有の音を敏感に感じ取ってしまうため、治療が進まない場合があるのです。
無理に治療をしてしまうと、その場でパニックを起こしてしまうんですよね。
これは、発達障害児を抱える親御さんの悩みの種でもあります。
歯科医師いわく、虫歯がある程度進行している場合は治療が必要になりますが、初期の白っぽい虫歯は進行を防ぐことができるそうです。
このように、医師から指導やアドバイスをもらい、しかも無料で早期に虫歯を発見できたことはとても有難かったです。
また、施設と自宅が離れていた場合、燃料費やバス代などの交通費が負担となってしまう場合もあります。
我が家は、同じ市内に施設がありましたので、療育へ通うことに対し負担を感じたことはありません。
しかし、片道1時間かけて通っていた友人親子は、療育の日は訓練と移動時間を合わせると半日は潰れてしまうため、仕事を休まなくてはいけないのが難点だと言っていました。
確かに、療育へ通っている親御さん達を見ると、フルタイムで働いている方は少なく、ほとんどの親御さんが専業主婦または勤務中に中抜けをして療育へ通われている方が多かったです。
そして、療育へ通うために我が家が支払った金額は、年間10,000円くらいでしょうか。
4年間お世話になりましたので、トータルすると40,000円です。
それも全額一気に支払うのではなく、毎月数百円程度で済むので全く苦にはならなかったですね。
さらに、ほとんどの行政が一部の療育費(訓練費)を負担してくれるはずです。
気になる方は地域の行政機関や療育機関に問い合わせてみて、ある程度の試算をしてみてはいかがでしょうか??
【我が家の療育負担額のケーススタディー】
- 療育費/無料でした
- 交通費/ほとんどかからなかった
- 父母会/年間3,000円
- お誕生日会/月300円
- 歯科チェック/無料でした
- その他イベント/3,000円
- 合計で4万円ほどでした。

我が子のパニックや癇癪が減ったのは療育内容のおかげ
我が子が療育へ通い始めたのは3歳の頃( 詳しい体験談はこちら )。
その時はまだ、発達障害の診断はおりていなかったのですが、多動面や言葉をあまり発しないことから療育へ通うことをすすめられました。
最初は療育センターへ着いてもなかなか中へ入ろうとせず、慣れない環境と予測できない不安から手あたりしだい物を投げては暴れていました。
これでは療育へ通っている周りの方に迷惑がかかると思い、療育をお断りしようとしたほどです。
でも有り難いことに、「療育へ通う子ども達は大なり小なりこのような症状が見られますから、そこまで気になさらなくて大丈夫ですよ」と、指導員から温かい言葉をかけていただけたのです。
我が子も少しずつではありますが、療育が安全で楽しい場であることを肌で感じたのでしょう。

徐々に療育センターへ楽しそうに通う我が子の姿が
見られるようになりました。
しかし、療育センターにはたくさんの子ども達が集まります。
我が子のように自分のしたいことが制限され自由がきかなくなると癇癪やパニックを起こす子もいれば、大人しく黙々と一人遊びを好む子もいます。
我が子の場合は、おもちゃの取り合いで他児と喧嘩になってしまうことが多かったので、指導者や親の私が間に入って「◯◯君に貸してあげようね」「みんなのおもちゃだから順番を守ろうね」などと、子ども同士が手をだす(叩く・押す)前に声をかけるようにしました。
すぐに効果は現れませんが、子ども同士を関わらせることで物の貸し借りや遊び方のルールを学び、その中で感情のコントロールが上手くできるようになっていったのだと思います。
また、指導者の子どもに対する一貫した姿勢や関わり方、叱り方も勉強になりました。
例えば、おもちゃを貸してほしくて泣いて癇癪を起こしたとしても、順番は守らなければいけないこと、ルールを守らなければ皆が楽しく遊べないことなど、ダメなものは駄目と言い聞かせました。
親の私が毅然とした態度でいることが、いつしか子どもに伝わり習慣化されていくのだと実感しています。
現在、我が子は8歳で小学生。
相手の気持ちを考えながら上手くコミュニケーションが取れているようです。
幸いお友だちにも恵まれ、地域の児童館や公園で毎日楽しく遊んでいますよ。
関連記事:発達障害児(グレーゾーン)の子育て|小学校入学前の早期療育の重要性。
こんな訓練内容も!療育で身体を動かすことの楽しさを覚える!
子どもの発達具合にもよりますが、体を動かすことへ抵抗を感じていない子どもの場合は、縄跳びや跳び箱、鉄棒などを取り入れることもあります。
我が子が通った療育センターでは、平均台や滑り台、トランポリンなどを上手く組み合わせて、
まるで障害物競走のように走って遊ぶメニューを指導者が考えてくれていました。
この遊び方が子ども達に大人気で、1位を取れなかった時は泣く子どももいたほどです。
実は、これこそが感情をコントロールする訓練でもあり、「次は頑張ろうね」「1位になれなくても◯◯君はかっこいいよ!」などと、声をかけてあげることで怒りや不満を上手く抑えていけるよう促していたのです。
療育で体幹や指先のトレーニングができる
また、身体を動かす遊びは体力がつくようになるだけでなく、バランス感覚や体幹を鍛える訓練でもあります。
発達障害児は、身体の動きをコントロールする脳機能に何らかの問題を抱えているため、体幹機能が弱く筋肉の発達も未熟な子が多いです。
椅子に座って背中を伸ばすことができず身体がもつれてしまったり、何もないところで足をひっかけて転んでしまったりなど、体を上手く動かすことができないのです。
そのような子どもには、平均台をゆっくり歩かせたり、鉄棒にぶら下がったりなど、バランス感覚を養いながら体幹を鍛える訓練を行います。
初めは鉄棒にぶら下がることができなかった子も、少しずつ手に力が入るようになり、1分間はぶら下がっていられるようになりましたよ。
そして、実は手の力って、すごく大切なのです。
その理由は、鉛筆を持つことや字を書くことは、全て手の力による筆圧が関係しているからです。
このように課題をクリアできるようになると、子どもは喜びを知り自らステップアップしようと努力をします。
身体を動かす遊びは、小学校生活においてもとても大切なことなんですよね。
幼児期のうちから体験できたことは、子どもの「できる喜び」に繋がり、大きな自信となっていくはずですよ。
療育では障害者枠でスポーツが学べる!!
自分の子どもが発達障害だからといって、何かを諦める必要はありません。
むしろ、様々な体験や経験をさせて視野を広げてあげたほうが刺激になり、子どもも成長するのではないかと思っています。
我が子の場合は、何度か水泳を体験させたことがありました。
水泳といっても、もちろん泳ぐことはしません。
水の中で遊んだり歩いたり、水に触れることを目的としているため、水が嫌いな子どもでなければ楽しい遊びです。
水泳以外にも、スキーやボウリングなども無料で指導していただけるので、私達親子にとってはとても貴重な時間でした。
また、我が子はプールで遊ぶことが余程楽しかったのか、その後は療育以外でもプールへ行きたいとせがむように。
そして、せっかくなので、本格的に水泳を習わせてみることにしました。
あれから4年経ちますが、今では週に2回スイミングスクールへ通い、クロールや背泳ぎをマスターするまでに成長しました。
我が子はマイペースな子なので、時々「大丈夫かな??」と心配なところはありますが、何より楽しみながら泳ぐ我が子の姿からは、いつも元気をもらっています。
療育へ通っていなければ、プールへ連れていくことも、スイミングスクールへ通うこともなかったでしょう。

療育では様々な訓練や体験が安い費用で受けられますので、
親子で楽しい時間を共有するのもおすすめですよ。
でも、療育はいつ卒業できるのか??
一方で、自分の子どもが療育へ通い始めたら、
「終わりは来るのかな??」
「卒業のタイミングはいつなのだろう??」
と疑問に思いますよね。
療育の修了過程はとても曖昧なのですが、親御さんの事情で通わなくなるケース以外は、就学と同時に卒業する子どもがほとんどです。
しかし、子どもの発育状況によっては、小学校へ入ってからも療育や言葉の訓練が必要になる場合もあります。
我が子の場合は、小学校へ入学するタイミングで療育を卒業する形にはなりましたが、言語面では訓練が必要とのことでした。
口の動かし方や下の使い方が上手くできないため、言葉がハッキリしないのです。
現在は、週に1回「言葉の教室」へ通い、ストローを使ったり風船を膨らませたりなど、口の筋肉を鍛えるための訓練をしています。
今すぐ改善できるものではありませんが、周りと上手くコミュニケーションを取るためにも、とても大切な訓練だと思っています。
療育の卒業する目安は、小学校へ入学するタイミングが多いですね。
ただし、発育過程において訓練が必要な場合は、我が子のように言葉の教室をすすめられたり、延長療育をすすめられたり、場合によっては特別支援学校での療育をすすめられる場合もあります。
まとめ-療育とは何か??
いかがだったでしょうか??
今回は、療育費用や訓練内容など、我が子の体験談をもとに執筆させていただきました。
できるだけ具体例を交えながら我が家のケーススタディーを書いてみましたが、イメージが少しでも湧いて何かしらのお手伝いになったら嬉しいです。
療育を修了して思うことは、指示が通りやすくなり感情をコントロールできるようになったことです。

この部分は親の私でも成長を感じますね。
現代はひと昔前とは違って、障害に対する理解が深まり、発達障害者が手厚く守られる時代になっています。
気になる方は、地域の行政機関や療育機関に早めに相談してみましょう。
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